アルゼンチン、ブエノスアイレス
ブエノスアイレスに到着し軽い食事を済ますと、私達はインターネットから予約しておいた宿に向かうことにした。今までの経験上、バスターミナルは治安の面から長居する場所ではないと思っていたからだ。
早速タクシーで宿に行き、アルゼンチンの歴史を感じさせる重厚な建物の中に入ると、天窓のステンドグラスからは陽光が差し込み、広いロビーにはテラスから通る風が爽やかに吹き抜ける。ここはとても明るい宿だ。
宿のオーナーであるローラは、スペイン語だけでなく英語も話せる才色兼備といった女性で、芯の強そうなところがとてもアルゼンチンの人らしい。ローラのパートナーであるオスカーは、ひげを生やしたしっかりした顔つきをしている。彼はスペイン語しか話せないのだが、とても優しく接してくれる人だ。そんなオスカーはとても面白い人でもある。
彼は、とても疲れた表情をしている時でも「調子はどう?」と話しかけると、そりゃあもう元気で元気でしょうがない!と言わんばかりの表情をして「元気に決まってるじゃないか!」と答えてくれる。またある時は、オスカーが「水でも飲むかい?」と私に聞いてきてくれた時などは、スペイン語で「アグア?(水)」とだけ聞いてきた。私はスペイン語がわからず「へっ?」っと答えると、オスカーはもとから大きい声を更に大きくし「アーグア!」「アァーグアァ!」と叫ぶ。どうやら聞こえないのだと解釈したらしい。そんなおかしなやりとりがあっても優しく接してくれる。
そんなオスカーのことが大好きだ。
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