人と大地の躍動編

ブラジル、サンパウロ

サンパウロのカーニバル

カーニバルと言えばリオのカーニバルが世界的にも有名。しかし、このカーニバル期間中には、様々なところでカーニバルが行なわれる。私達はリオのカーニバルに行くつもりではあるのだが、ここサンパウロで行なわれるカーニバルにも行ってみることにした。

サンパウロのカーニバル会場へはアクセスが悪く、駅を降りてからバスに乗って行くことになる。この時期にブラジルにいる人はせっかくだしカーニバルは見たい。同じ宿に泊まっている数人で一緒にカーニバルへ行くこととなり、サンパウロに長く暮らしている人に先導してもらって会場に行くことになった。

会場のチケット売り場は、やっぱりわかりにくい場所にあったのだが、とっても親切な会場係員の人が誘導してくれた為、手間取ることなく辿り着くことができた。しかしここからが大変、チケット購入ブースには40人程しか並んでいないのだが列が一向に動かない。1時間半程待っただろうか、結局さっきの親切な係員の人に手引きをしてもらいチケットを購入することができた。

会場はセクターという単位で区切られていて良いセクターは値段が高いという仕組みだ。私達は良い部類のBセクターを一人約4,800円で購入。Bセクターの入口はチケット売り場からは離れているので、10分程歩いてようやく入口に到着した頃には、カーニバルは既に始まっていた。

入口では厳重なセキュリティーチェックがあり、鞄の中身をくまなくチェックしていた。ここまでしっかり調べられると、会場の中は安全な気がしてくる。今回は治安状態がわからなかった為、カメラを宿に置いてきたのだが、こんなことなら持ってくるべきだった。

会場に入ったのはいいがパレードに近い下階の席は、人が溢れていてとても入りこめない様子。仕方なく一番上の階から見ることにしたのだが、いきなりここから見る風景に圧倒された。上から見る会場は夜とは思えない程の明るさに、会場に埋め尽くされた人、人、人。そして大音量に鳴り響くサンバ特有の強い打楽器音。きらびやかに舞う紙ふぶき。むやみに大きく、そして派手に飾られた山車とその上や周りでうごめく人達。下の観客席の雰囲気は、まるでここでワールドカップが開かれているような興奮度合いだ。そんなカーニバルの雰囲気にしばらく浸っていた。

サンパウロのカーニバルは、特設会場を舞台にいくつかのチームが山車を伴ってサンバを踊りながらパレードするという形式で行なわれる。パレードの流れはこんな感じだ。最初にバテリアと呼ばれる楽器隊が強烈な打楽器音を伴って現われる。そして行進を行なう直線の一角にあるスペースにバテリアは留まり、強烈なビートと歌を鳴らし続ける。続いて山車と人々の行進が交互に行なわる。ひとつのテーマをなぞらえて、いくつもの山車が通り過ぎ、パレードが後半に差しかかると、一角で待機していたバテリアが再びパレードに加わり、盛り上がりは最高潮を迎える。そしてバテリアを伴う最後の山車が通り過ぎていくと、ひとチームのパレードが終了することになる。

大体ひとチームのパレードが終了するまで1時間強。少しずつ予定時間をオーバーしていき、全てのパレードが終わる頃には明け方になるのが毎年のことらしい。そして、面白いことに車椅子の一団もパレードに加わって行進しているのだ。これはとても印象的な出来事だった。

も3時ごろを過ぎたあたりからだろうか、一緒に会場へ来た人達にも疲れが見えはじめ、数人は先にタクシーで帰ることになった。会場の人達もぽつりぽつりと帰る人達が目立ちはじめた。パレードに近い下の階へ席も少しずつ空き始めたので、ここぞとばかりに下の階へ移動した。

それにしても会場は寒い。半袖ではとても寒いし、雨が降った時のことも考えレインコートでも用意しておくべきだった。人が少なくなってくると余計に寒さを感じる。そうこうしている間に一番前の柵に陣取っていた人が帰り、一番見やすい場所を確保することが出来た。

一番前はとても見やすく、踊っている人の汗や、筋肉の動きまで見える。ひとつのチーム中に何人かは、とてもセクシーな格好をして自由にサンバステップを踏みながら踊るパシスタという踊り子がいるのだが、その踊りには見とれてしまうような美しさがあった。その情熱に感化され、忘れていた自身の情熱をも思い出させてくれる。気が付くと、配られた歌詞カードを見ながらパレードの曲を一緒に歌っていた。一緒に見ていた日系人のご夫婦は、娘さんが出場するというので、大興奮して一緒に踊りながらパレードを楽しんでいた。

最後のチームがパレードを終了すると、会場の人々はゆっくりと会場を後にし始めた。私達は寝不足と程好い疲れを感じながらカーニバルの余韻に浸り、変える観客の流れに乗りながら、どんどん明るくなる朝を駅に向かって歩き出した。

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真実は小説より奇なり。

マーク・トウェイン

最終更新日 : 2007-08-04サイトマップ連絡先 | © 2006 Travel Around the World in 18 Months.