人と大地の躍動編

ブラジル、アマゾン

川の合流点

アマゾン川の支流、ネグロ川には魚が少ない。蚊の発生を抑えるタンニンという成分が含まれている為、虫を餌にする魚があまり生息していない為だ。それに比べてソリモエンス川には多くの魚が生息している。しかし一番魚達が生息しているのは川の合流点とのことだ。

川の合流点では、ソリモエンス川の魚達がネグロ川方面に行こうかどうか迷っている。温度の違う水に適用するには、それなりの勇気と体が適応するまでの時間が必要なのであろう。

アマゾン川のことについてホテルオーナーの辻さんが優しい口調でゆっくりと語ってくれた。何年か前に、クルーズ船を所有していた辻さんの知り合いが、川の合流地点付近でクルーズ船のスクリューに何かが絡まって身動きが取れなくなった時があったとのこと。仕方なくアマゾン川に潜り、絡まりを取ることにしたらしい。しかしうまく絡まりを取ることができず、もう一度潜ったその時、何者かに引きずりこまれたのだ。その引きずり込まれた付近は、辺り一面が血の色になり、彼は二度とあがって来なかったと言う。それ以外にも、アマゾンでは年に一度ぐらい、夜に釣りへ出かけた人が帰ってこないなどの話を聞くと言う。

アマゾンにはアナコンダが生息している。アナコンダは小さい頃は陸上で生活しているのだが、大きくなると水の中に生息するようになる。アマゾン川には巨大アナコンダが棲んでいるという伝説のような話があるのだが、現地に住んでいる人達は、それほどその話を信じていない。何十年とアマゾン川で暮らしていても、そんなに巨大なアナコンダを見たことがないというのが理由だ。ホテルで働いているジョゼさんも以前は巨大アナコンダの存在を信じていなかったとのことだが、ホテルの見張り台を建設中に、胴回りの直径が50センチ程のアナコンダに遭遇してからは、信じるようになったと言う話だ。

アマゾン川は昔海だった。海だった場所が地面の隆起によって川になり、その水深は海溝のように深く、広さはとてつもなく広い。そんな人知をはるかに超えているアマゾン川には、巨大アナコンダがいたとしてもおかしくないと思わせるスケール感がある。

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真実は小説より奇なり。

マーク・トウェイン

最終更新日 : 2007-08-04サイトマップ連絡先 | © 2006 Travel Around the World in 18 Months.