人と大地の躍動編

ペルー、マヌー国立公園

帰路の途中

クスコへの帰路に発つ朝、昨晩降った雨は止んでとても良い天気に恵まれた。ボートに乗り込みボカマヌーをくだると、スピードに乗った風がとても心地よく眠りを誘う。連日の過酷な自然生活の疲れも相まってか、テッドも大口を開けて寝ている。ボカマヌーも4日目になると、大自然の風景も日常の風景と感じる。

うとうととしながら周りの景色を見ているとホセが興奮しながら叫びだした。

「ジャガーだ!あそこを見ろ!」

指差す先を見るとジャガーがいた!30メートル程離れた川岸でジャガーが寝転がってこちらを見ている。川原になっている川岸の大きな石の上で休んでいたジャガーは、私達の方を見ながらも、そのまましばらく寝転がっていた。

私達のボートが少しずつ近づくと、ジャガーは急ぐことなく立ち上がり、反転するとゆっくりと数メートル先の森に消えていった。

ジャガーは図鑑で見るよりも濃い茶色の体だった。動物園で見るよりもとても遠くにいて体の模様は、はっきり見えなかった。しかし、悠々と森の中へ消えていったその姿にジャングルの王者という風格を感じる。ひと目見ただけで私は彼に魅了された。

それにしてもよくホセはジャガーを見つけられたものだ。みんなと一緒に静かにしていたので、寝ていたのかと思っていたのだが、ずっと川岸を見ていたらしい。ホセにその労をねぎらうように声をかけると、ジャガーが雨で濡れた体を乾かしに川原へ出てくる可能性があることを知っていたので、川原に注目していたとのこと。体が濃い茶色に見えたのは体が濡れていたからだとのことだ。さすがだ。

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真実は小説より奇なり。

マーク・トウェイン

最終更新日 : 2007-12-17サイトマップ連絡先 | © 2006 Travel Around the World in 18 Months.