出会いそして別れ編

スペイン、マドリッド

プラド美術館

宗教画の中には、暗く恐ろしいものを連想されるものが多数あるが、プラド美術館の宗教画は、壮大な奇跡が描かれているものが多い。光の方向を意識して描かれた絵画が多く、光と影が織り成す奥行きが、見ている者を惹きこむ。

歴代スペイン王家のコレクションを集めたこの美術館は、スペインの絵画が充実している。宗教画だけでなく、いくつもの有名な絵画が展示されていた。

ゴヤの「1808年5月3日、プリンシペ・ピオの丘での銃殺」では、今まさに銃殺されようとしている人達が描かれている。先に処刑された死体の上で、一人の男は両手を広げながらあげている。この両手は降伏を意味するものではなく、力による抵抗でもない。

同じくゴアの「カルロス4世の家族」では、絵の中心にスペイン国王ではなく女王を描いている。この絵が完成数年後のことであるが、カルロス4世はナポレオンの甘言にのり、マドリッド内部まで簡単に侵攻を許してしまったことで有名だ。

ルーベンスの「三美神」は、裸の女神達が微笑みあいながら腕を絡めあっている。絵の奥では竜巻が発生している野原に、三人の上だけには花が咲いている。一番美しく描かれている金髪の女性は、ルーベンスの妻をモデルにしたとも言われているルーベンスの代表作品だ。

それにしてもこの博物館には絵画が多い。ベラスケスにエル・グレコと著名な画家の絵画が数多く展示されている。しかも、その絵画は大作が多く、その大きさは写真で見た印象とはまるで違い、その絵に対する情熱を感じる。

これだけの絵画を他国に持ち出して展示することは、費用的に考えてとても難しいだろう。やはり美術館は現地に行かなければ、その芸術品の素晴らしさに触れることはできないのだと、あらためて考えさせられる。

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自由主義者のことば

最終更新日 : 2008-02-10サイトマップ連絡先 | © 2006 Travel Around the World in 18 Months.